秋といえばキノコ。何か新しいキノコに出会えないかと,彷徨いたくなる季節です。
今回出かけた山は,数年前ヤマドリタケモドキやタマゴタケ,アンズタケ,アカヤマドリ,セイタカイグチなど夏キノコを採取した場所。秋には,アミタケやハツタケなども採れました。
今回は,また何か新しいものに出会えるかなと勇み足で出かけます。
雑木に覆われた斜面は,ちょっと乾燥している感じ。キノコの好みそうな湿り気が足りないかなと考えながら,しばし散策。
ん・・・数m先の倒木の上に違和感を感じ近寄ってみると・・・
あらら。ハナビラニカワタケちゃんじゃありませんか。
キクラゲでもなく,ハナビラタケでもない(季節は違いますが),ゼラチンを思わせるようなこのぷるぷるとした感じ。間違いありません。
以前にも別の場所で出会いましたが,そのときよりもビッグサイズ。直径15cmくらいあるでしょうか。森の恵みにありがとうということで,頂いて帰ります。
ハナビラニカワタケは,春から秋にかけて木の枝や枯れ枝に生育します。近縁種のクロハナビラニカワタケは,その名の通りこれを黒くしたような感じで,こちらは食べられるかどうかはっきりしないのですが,これは間違いなくハナビラニカワタケ。食べても大丈夫です。
その場所では,ほかに食べられそうなキノコはなかったので,場所を変えることにしました。
歩いていると,
お・・・
これは,なんだろう。ちょっと見たことのないキノコ。
コナラらしい立ち枯れたような木から,白っぽいキノコが。
ちょっと今まで見たことないなあと思いながら,直感的に,そしてこれまでの知識から食べられるかもと思い,いくつか頂いて帰ることにしました。
あとで調べてみると,色,ひだの様子,つばのあることなどから,ヌメリツバタケと同定。
名前の由来にもなっている独特のぬめり気は,べたべたするほどでもありませんでしたが,傘を触ってみると指にひっつくような感じでした。
許容範囲でしょう 😉
ということで,食べてみなければなりません。
試しに少しだけ湯がいて味わってみることに。ハナビラニカワタケは以前にも食べたことがあるので,大丈夫なのですが,ヌメリツバタケは初めて。
初めて食べるキノコは,どうしても慎重になります。最初からがっつりぱくつく勇気は,さすがにありません。
軽く湯がいてみました。
では,実食。
まずは,初めてのヌメリツバタケから。
一口噛んでみると,特に匂いもなく,なんとも爽やかな風味。舌触りは,ぬめりというか少しねっとりした感じが心地よく,美味しいではないですか!
これはいけるということで,ぱっくり全部まるごといっちゃいました。
無味無臭に近いのですが,かすかな風味と僅かなねっとり感。そして,柄の部分にしっかり歯ごたえもあり,十分に美味しいと思えるキノコでした。
次はハナビラニカワタケ。これは,最初からぱっくりいっちゃいます。以前食べたのは,小さめでしたので,歯ごたえもあまりわからなかったのですが,今回のは食べごたえ十分。キクラゲほども歯ごたえはないのですが,それよりもぷるんとした感じが,これはこれでいい感じ。やはり無味無臭に近いので,残りをポン酢につけて美味しくいただきました。
秋の味覚と言えるかどうかわかりませんが,また楽しい経験ができました。
野生キノコたちに感謝!
コメント
キノコ嫌いな私はキノコを喰うという行為そのものが考えられない次第…。そのクセなめこは平気っちゅう